焼なまし

冷間鍛造プレスで素材が成型された後に望ましくない残留応力が素材に生じるかもしれません。焼なましは内部の応力を除去し、可塑性を引き起こし、機械的性質を向上させるための熱処理です。Li-Hsingでは様々な焼なましプロセスが設備されています。

焼ならし

焼ならしとは製造プロセスによって生じた望ましくない残留応力や組織状態のむらを除去するのに使われます。このプロセスによって製造品の可塑性とじん性を向上させます。このプロセスは製品の加工性も向上します。焼ならしするには、素材を900℃(Ac3・Acmラインより55℃上回る)以上に加熱してから静止空気で冷まします。焼ならしは完全焼なましに比べ炉中で徐冷する必要がないのでよりかなり経済的です。

中間焼なまし

中間焼なましとは可塑性を復元し、製造工程中の製品を壊さずに更に加工できるようにする熱処理サイクルです。複雑な製品を開発・成型するにあたって可塑性は重要です。一般的に中間焼なましはローカーボンスチール(炭素<0.25%)でできた製造過程中の製品に使われます。中間焼なましをするには、素材を700℃まで加熱し、残留応力が和らぐまでそのままにします。その後ゆっくり室温まで冷まします。これでようやく更なる冷間鍛造プロセスの準備が整います。

球状化焼なまし

球状化焼なましは炭素0.6%以上のハイカーボンスチールに使われる熱処理です。ハイカーボンスチールに比べ、ローカーボンスチールを球状化すると極端に柔らかくなり、ねばつくのでめったに球状化させることはありません。球状化させるには金属素材をAc1点直下まで加熱しその温度で長時間保ちます。素材はその後ゆっくり冷まします。このプロセスはセメンタイト板のような炭化物粒子を安定な球状の形態へ発達させます。素材がこの形態である時は冷間鍛造が容易にできるようになります。